【保存版】遺言書が必要な人とは?司法書士が教える11のチェックリスト
1. はじめに:「遺言書=特別な人もの」という大きな誤解
「うちには大した財産もないから、遺言書なんて関係ない」と思っていませんか?
実際のところ、ごく一般的なご家庭であっても、遺言書を用意しておくことで残されたご家族の手続きや精神的負担が大幅に軽減されるケースが非常に多く存在します。家庭裁判所に持ち込まれる相続トラブルのうち、実は遺産額が5,000万円以下のケースが全体の約8割を占めているというデータもあります。
遺言書は特別な人のためのものではなく、大切なご家族を守り、無用なトラブルを防ぐための「最後のラブレター」です。
以下の11個のチェックリストのうち、1つでも当てはまる項目がある方は、遺言書の作成を検討すべきタイミングと言えます。
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2. 【セルフチェック✓】遺言書を書いた方がいい人の11のパターン
① お子さんがいないご夫婦
「子供がいなければ、全財産が配偶者にいくのでは?」と思われがちですが、実際は亡くなった配偶者の親、親が亡くなっている場合は兄弟姉妹(亡くなっていれば甥・姪)も法定相続人となります。そのため、残された配偶者が義理のご親族と遺産分割協議を行わなければなりません。「全財産を配偶者に相続させる」旨の遺言書があれば、この負担の大きい話し合いを省略することができます。
② 家族関係があまり良くない・疎遠(音信不通)な相続人がいる
遺産分割協議は「相続人全員」で行う必要があり、1人でも欠けると手続きがストップしてしまいます。連絡が取れない相続人がいる場合も協議が進みませんが、遺言書があれば全員で話し合わなくても相続手続きを進めることができます(遺産分割協議の回避)。
③ 離婚歴があり、前の家庭にお子さんがいる
前の家庭のお子様も実子として法定相続人になります。現在の家族と前の家庭のお子様との間で遺産分割の協議を行うのは、双方にとって精神的負担が大きいため、あらかじめ遺言書で明確に権利関係を整理しておくことが重要です。
④ 介護してくれた人やお世話になった人に財産を残したい
たとえば、義理の母親を長年献身的に介護したお嫁さんなどは法定相続人ではないため、原則として遺産を受け取ることができません。また、特定の団体へ寄付したい場合も含め、相続人以外の方に財産を譲りたい場合は「必ず」遺言書が必要となります。
⑤ 障害のあるご家族がいる
障害を持つご家族がいらっしゃる場合、単に財産を渡すだけでは十分な管理が難しいケースがあります。「この子のために、この人に財産の管理を任せる」といった保護の仕組みを遺言書の中で作成しておくことで、将来の安心につなげることができます。
⑥ 養子縁組をしている・複雑な家族関係がある
養子縁組をしている場合、養子も実子と同じ立場で相続人となります。思い込みで手続きを進めると後でトラブルになる恐れがあるため、誰がどこまで相続人に含まれるかを遺言書で具体的に明示しておくことが大切です。
⑦ 自宅・空き家・共有名義などの不動産がある
現金とは異なり、不動産は1円単位で切り分けにくい財産です。特に自宅以外の不動産、売却予定の不動産、共有名義の不動産がある場合は話し合いがこじれやすくなります。「どの土地・建物を誰に継がせるか」を指定しておくことで、空き家放置を防ぎ、名義変更(相続登記)もスムーズに行えます。
⑧ 相続税がかかりそう・納税資金に不安がある
財産が多い場合のほか、「財産の多くが不動産で、税金を払う現金が足りない」という事態が生じることがあります。誰がどの財産を受け取るかを遺言書で整理しておくことで、納税の見通しを立てやすくする効果があります。
⑨ 負債・借金・ローンがある
遺言書で銀行などの債権者に対して、一方的に借金の負担者を指定することは法的にできません(負債は原則として法定相続分で引き継がれます)。しかし、負債の一覧を遺言書と一緒に残しておくことで、残されたご家族が「相続放棄」などの適切な判断を早めに行うことができます。
⑩ 会社を経営している(事業主)
会社の株式が相続人に分散してしまうと、会社の意思決定ができなくなり事業がストップしてしまいます。従業員や会社を守るためにも、「事業はこの人に継がせる」と遺言で明確に指定し、早めに事業承継の準備を進めることが極めて重要です。
⑪ 預貯金や生命保険の内容・管理場所を家族に伝えていない
亡くなった後に「どこに何の口座や保険があるか分からない」と家族が探し回るケースは非常に多いです。遺言書とともに「財産目録(一覧)」を作成しておくだけで、残されたご家族の手間や負担を大幅に減らすことができます。
3. 遺言書の種類と失敗しないためのポイント
遺言書を作成する際、代表的な方法として「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」の2つがあります。
【自筆証書遺言(自分で書く遺言)】
手軽に作成できるメリットがありますが、日付や署名、訂正方法などの厳格な法定ルールを守っていないと、せっかく書いた遺言が無効になってしまうリスクがあります。(※法務局での保管制度を利用する方法もあります)
【公正証書遺言(公証人が作成する遺言)】
公証人が作成するため確実性が高く、形式不備で無効になるリスクがないため最も安心です。戸籍などの必要書類の収集、内容の検討、証人の用意などが必要となりますが、司法書士などの専門家のサポートを受けることでスムーズに作成できます。
当事務所では、確実性の高さから「公正証書遺言」での作成を強くおすすめしております。
4. まとめ:大切なご家族のために、早めの準備を
遺言書は決して特別な人のためのものではなく、大切なご家族をトラブルから守り、感謝の想いを伝えるためのものです。ご家族の構成や財産状況によって、最適な遺言の内容や書き方は異なります。
「うちの場合はどう書けばいいのだろう?」「チェックリストに当てはまったけれど、何から始めればいいか分からない」と感じたら、どうぞお気軽に倉敷の司法書士法人ももたろう総合事務所へご相談ください。

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