長期間放置していた実家の相続登記
当事務所が解決した事例をご紹介します。
今回は、不動産を長期間放置していたケースです。
ご相談内容
不動産の相続登記が義務化され、長期間放置していた実家の山林の相続登記をしたいと倉敷市在住のAさんがご相談に来られました。
その山林は約20年前に亡くなったAさんの父であるXさん名義で相続人はAさん一人でした。
Aさんは自力で相続登記を進めるつもりだったので、法務局へ行ったところ「司法書士に相談した方がいい」と言われ、来所されました。
当事務所のお手伝い
相続登記では亡くなったXさんの住所を特定する必要があるので、①住所を証する書面(除票や戸籍附票)が必要となります。Xさんは亡くなって長期間経っていたので、保存期間経過により住所を証する書面が取得できませんでした。なお、②本籍と住所が一致する場合は同一性が確認できるのですが、今回は本籍と住所は一致しませんでした。
住所を証する書面が取得できない場合は、③登記済証(権利証)を添付する方法もありますが、Xさんの登記済証は見つかりませんでした。
さらに、④固定資産評価証明書と納税証明書でXさんの住所氏名が記載されていることや相続人であるAさんが納税していることで手続きを進める方法もあるのですが、今回は実家の山林は非課税で納税証明書が取得できませんでした。
⑤相続人が登記簿上のXさんと戸籍上のXさんが同一である旨の同一人証明書を作成する方法もあるのですが、今回は相続人がAさん一人なので、説得力に欠けるため、⑥司法書士作成の上申書が望ましいと法務局は考えたのかもしれません。
結果
当事務所で上申書を作成するにあたり、Aさんから更に聞き取りを行ったところ、この山林はXさんの生前に一部を分筆して市へ売却したとのことだったので、売却した土地の登記簿を確認し、そこに記載されたXさんの住所と評価証明書に記載された住所が一致したこと、かつての資料(名寄帳)にXさんの住所があったので、それらをまとめて上申書を作成して相続登記を申請し、手続きが完了しました。
Aさんから「相続人は自分一人なので、長期間放置していたが、すぐ手続きしていたらよかったなぁ。でも、ももたろうさんと出会えて良かったわ。」と仰ってもらえました。
相続登記を長期間放置していると手続きが困難になる場合がありますので、相続でお困りでしたら、お気軽に当事務所へご相談下さい。
相続手続きを放置した場合の問題点
期限(又は消滅時効のおそれ)がある相続手続きの例
相続放棄の申述手続き
相続放棄の言葉の意味は文字どおり、「相続権を放棄する」というものです。
故人の準確定申告
準確定申告は、被相続人(死亡した方)の所得税について申告するものです。
死亡した日までの所得についての申告を相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内に行う必要があります。
相続税申告
相続開始を知った翌日から10ヶ月以内に相続税の申告を行う必要があります。
申告書の提出先は、亡くなられた方の死亡時の住所地を管轄する税務署です。
生命保険金の請求
生命保険金については、その受取人がどのように指定されているのかで分けて考える必要があります。以下のケースを参考にしてください。
銀行や信用金庫の名義変更
名義変更をしないとどうなるか
期限はないが放置しているとトラブルの原因となる相続手続き例
不動産の名義変更(相続登記)をせずに放置する問題点
□遺産分割協議をして不動産を相続することになった、登記の名義変更は面倒
□不動産を相続しても登記は義務ではない?登記せずに放置していてもいいか
□名義書換の登記をするとお金がかかるので、しばらく父の名義にしておこう
不動産を相続しても上記のように名義変更をしていない方が多く見受けられます。
しかしその場合、大きなトラブルにつながる可能性があるので、早めの名義変更をお勧めしております。
不動産の所有者は「登記」によって公示されています。不動産の所有者が代わったとき「名義変更」は法的な義務ではありません。
前の名義人のまま登記を放置していても罰則はなく、所有権移転登記に期限もありません。
そうなると、相続したときにわざわざ相続登記をしなくても、不利益はないようにも思えます。
不動産の登記を放置するデメリットやリスク
しかし、相続したときに不動産の名義変更をしないと、以下のようなトラブルが起こります。
□他の相続人が勝手に売却
□あなたの知らない間に勝手に不動産の共有登記をされて、相続人の見かけ上の「持分」に相当する土地
一部が売られてしまったり、その部分に抵当権を設定されたりする恐れがあります。
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相続財産の価額 | 報酬額 |
---|---|
500万円以下 | 165,000円 |
500万円を超え2000万円以下 | 330,000円 |
2000万円を超え4000万円以下 | 330,000円~495,000円 |
4000万円を超え6000万円以下 | 495,000円~803,000円 |
6000万円を超え8000万円以下 | 803,000円~979,000円 |
8000万円を超え1億円以下 | 979,000円~1,105,500円 |
1億円を超え1.2億円以下 | 1,105,500円~1,287,000円 |
1.2億円以上 | 1,287,000円~ |
※預貯金の調査に関してはご要望いただいた金融機関について財産調査いたします。
※戸籍事項証明書・登記事項証明書・固定資産評価証明書等の各種証明書の発行手数料は別途実費をいただきます。
※当事務所の報酬とは別に不動産登記の登録免許税がかかります。
※弁護士、行政書士、土地家屋調査士など各種専門家を手配した場合は、それぞれの報酬が別途発生します。
※半日を超える出張が必要な場合は、日当として半日の場合3.3万円(税込)、1日の場合は5.5万円(税込)をいただきます。
※相続人が4名様以上の場合は、4名様以降1名様につき5.5万円(税込)を加算させていただきます。
※財産数加算:手続き先数(金融機関支店数、不動産の管轄数)が10を超える場合、1つにつき5.5万円(税込)加算させていただきます。
※期間加算:ご契約日から完了までに1年を超える場合には、半年毎に11万円(税込)を加算させていただきます。
※特殊財産加算:自社株式、外国の資産などがある場合は1種類につき11万円(税込)加算させていただきます。
※特殊分割加算:換価分割・代償分割の場合は5.5万円(税込)加算させていただきます。
※特殊相続加算:数次相続・代襲相続の場合は5.5万円(税込)加算させていただきます。
※特殊相続人加算:相続人が海外在住または外国籍の場合、1人当たり5.5万円(税込)加算させていただきます。
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